左ハンドルで重いハンドルの真っ赤な車

私が免許証をとって最初に両親から買ってもらった車はドイツ製のフォルクスワーゲンのシロッコでした。私はアメリカのロサンゼルスに短期留学していて、その時に、同じ大学の寮に住んていた日本人の友達がロサンゼルスで買って乗っていたのが、そのフォルクスワーゲンのシロッコでした。私はその車に乗せてもらって、かっこいいと思い、自分で車を持つのならシロッコにしたいとずっと思っていました。

それで、短期留学から帰国したら、放送局のリポーターの募集があって、ものすごい競争率だったのですが、もし、合格したらそのシロッコを買ってもらうという約束を父としたのです。

誰も競争率が高いリポーターのテストに合格するとは思っていなかったようで、父は簡単にオーケーを出したのですが、私は第一次試験から、最終試験まで残り、見事に合格したのです。それで、父は私にシロッコを買うことになったのです。

放送局には早朝、本社に行く必要があって、車を持っていなければならなかったのです。

シロッコは左ハンドルでパワーステアリングが付いていませんでした。それで、縦列駐車をするときにハンドル

を切り替えるときにものすごく重かったのです。おまけにオートマチックではなく、マニュアル車でした。私はマニュアル車の方が好きなのです。シロッコの色は真っ赤でとても目立っていました。朝の番組に出るときには、午前4時半頃にシロッコに乗って、本社に行かねばなりませんでした。

車の通りは少なく、思いっきり飛ばして本社に向かって行って、本社の脇にある駐車場に縦列駐車をするのですが、体の一部のようになったシロッコは思い通りに動いてくれて、私はすごく気に入っていました。あれ以上の車はありません。